プロジェクトに参画したけど、業務についていけない!!
同期がスラスラ進める作業を、自分だけ全く理解できない。
このままじゃマズいけど、頭がごちゃごちゃになって、どうすれば良いのかわからない。。。
エンジニアにとって一番つらいのは、業務についていけない、という状況でしょう。
プロジェクトに参画し、タスクや納期がある中で、業務指示が理解できない。
あるいは、どう行動すれば良いのかすらわからない。
周囲の同期がスラスラと作業を進める中、自分との差は開く一方。
プレッシャーで押しつぶされそうですよね。
僕は30代未経験からSIerに転職しました。
初めてのプロジェクトでは同時に配属された同期が僕以外に2人いましたが、彼らはIT経験者で即戦力。
僕だけ実力が大きく劣っており、最初の3か月はまさにこの苦しさを味わいました。
そんな経験をもとに、焦りと息苦しさで頭がごちゃごちゃになって、もうダメだ!!となってしまったときにどう行動するべきなのか、実体験をもとにまとめます。
以下の経験に基づき、記事を書いています。
- 30代未経験からSIerに転職。
- 初めての参画プロジェクトでは、同期配属者3名のうち、僕以外はIT経験者。
- 他2名は超優秀で、僕だけ完全に置いてけぼり。ブルーになった時期もありました。
わからないを具体化する
まず、今のモヤモヤの原因が何なのか、をクリアにすることが最重要です。
一言で「仕事についていけない」といっても、その状況を生じさせている要因は様々です。
エンジニアの仕事は複雑です。難解なIT知識や高度な実装スキル、さらにはプロジェクト顧客の業界知識まで幅広く求められます。
そのため、「何が分からないか分からない」、という状況に陥りがちです。
- プログラミング言語がわからない?
- プログラミングの概念がわからないのか?
- IT用語がわからないのか?
- エラーが解決できないのか?
ここを自分自身が理解しなければ、どう行動すれば解決できるのかが見えてきません。
やってはダメ!NG行動
業務に行き詰っているとき、ついつい取りがちなNG行動をあげておきます。
Koki
僕自身、何度もハマってしまい、痛い目に逢ってきました。。。
分かっていないことを隠す
プロジェクトでは定期的に、進捗状況擦り合わせのためのミーティングがあります。
周りが続々と進捗・成果を報告する中、自分は仕事についていけず、タスクが停滞している。。。
こんなとき、ついつい表面だけを取り繕って、わかっているふりをしてしまうこともあるかもしれません。
しかし、これは絶対にNGです。
プロジェクトマネージャーは作業が順調だと判断すると、追加のタスクや指示を振ってくるかもしれません。
いつか抱えきれなくなり、決壊します。
エンジニアリングの仕事はチーム戦なので、困っていることは、必ず周囲にオープンにしていくべきです。
技術書を1ページ目から読み始める
例えばプログラミング言語や概念がわからないとき、参考書を1ページ目から読み始め、基礎から完璧に理解しようとしていませんか?
- Node.jsの環境設定がわからない → Node.jsの入門書を買ってきて読み始める
- Azure AD B2Cによるユーザー認証がわからない→ Azureサービスの全体像を理解しようとする
基礎から学習し直すことでやってる感はあるかもですが、目先の業務についていけない状況で取るべき行動ではありません。
必要な情報に到達するまでに膨大な時間を費やすか、最悪心が折れてたどり着けない可能性すらあるからです。
時間で勝負する
わからないポイントを一人で抱え込み、「今日の残り時間を使って……」「この週末を投下して……」と、時間をかけて何とかしようとするのもおすすめしません。
経験上、行き詰っている時点で相応に考えたり調べたりしているはずなので、それ以上の時間を投じても、自力で解決に至る可能性は極めて小さいからです。
仕事後や休日を潰して勉強する
Koki
- 仕事についていけないようでは社会人失格だ!今日は徹夜で勉強しないと……!!
- この土日は出勤日のつもりで、朝から晩まで勉強するぞ!!
これもやめたほうが良いですね。
僕もエンジニアになってしばらくは、まさにこんな生活を送っていました。
NGな理由は、精神を消耗するからです。
翌日や週明けの業務開始時からグッタリで、パフォーマンスが下がります。
下手したら、プログラミング自体が嫌いになる、なんてことになりかねません。
できる同僚に嫉妬する
自分が頭を抱えている横で、同期が「作業終わりました!次の指示ください!!」とスラスラと作業を進めていたらどうでしょうか。
ついついブラックな感情が沸き上がってしまうかもしれませんね。
でも、周囲に嫉妬するのは絶対にやめるべき。
なぜなら、周囲のできる同僚こそが、現在の行き詰まりを解決してくれる存在だからです(後述します)。
そもそも、現時点で同僚のほうが優秀なのは、単純に経験の差だけかもしれません。
数年後は自然と、自分がそのポジションになっているはずなので、その時に周囲で困っている人に気をかけてあげられる存在になればよいのです。
状況を解決するアイデア3選
このような苦しい状況を解決するために、意識するべきアイデアを3つ挙げてみます。
いずれもエンジニアになりたての頃、僕が実践していたものです。
目の前の技術をピンポイントで学ぶ
業務についていけないと感じる要因が知識不足である場合、目の前の技術をピンポイントで学ぶことが必須です。
例えば、以下のような感じですね。
- C#のオブジェクト指向がわからない → 教材で該当の章のみを読み、ひたすら手を動かしてコーディングする。
- Azureのサービスがわからない → 教本で該当のサービスを把握した後に、実例を集める。
情報は技術書でも良いですが、手元に無ければブログやYouTube、Qiitaなど、様々なソースからも入手できます。
プログラミングの基本や、IT知識がわからない場合は、ChatGPTに聞いてみるのも良いですね。
教材はUdemyがおすすめ
ピンポイントで必要知識を学ぶ場合、個人的には動画学習プラットフォーム『Udemy』を利用するのがおすすめ。
講座次第ですが書籍と変わらない値段で購入できますし、1テーマ10分程度で区切られているため、必要な章から効率よく学んでいくことができます。
何より、講師の実際の画面操作を見ながら説明を受けられるため、書籍よりも理解しやすいと感じます。
できる同僚に助けてもらう
ついていけない状況を打開するには、これに尽きます。
一人で半日悩み続けたエラーも、思い切って同僚や後輩に相談すると、10分程度で解決してしまうことも多いです。
ヘルプを求めた時に快く相談に乗ってもらえるよう、普段から周囲とのコミュニケーション、風通しは円滑にしておくべき。
これはエンジニアの必須スキルと言えます。
「この問題は〇時間は自分で考える!」と最初に決め、それでも糸口が見えなければ周囲を巻き込む、と最初に決めましょう。
そのほうが、精神衛生上良いです。
プロジェクトの資料を読み漁る
プロジェクトの共有資料を読み漁るのも、状況解決に向けた良いアプローチです。
開発仕様書や、仕様している技術スタックのナレッジは、プロジェクトの共有ワークスペースに蓄積されている可能性が高いです。
特に環境構築などは開発現場ごとに求められる要件が千差万別で、インターネット上で調べても現状にピタッと当てはまる回答が得られる可能性は低いです。
プロジェクトのワークスペースには先行している方が自分と同じような状況で困った際の解決方法などが残されている場合があるため、一通り読み漁ってみるだけで貴重な情報が得られます。
まとめ:泥臭くしがみつく!
エンジニアが周りについていけない、という状況に陥るのは、当然のことと言えます。
なぜなら、IT業界は進歩が速いため、未経験の技術を駆使するプロジェクトに入ることになったという状況は、間違いなく発生するからです。
そんなとき大切なのは、泥臭くしがみつくこと。
プロジェクトに貢献したいという気持ちを忘れず、諦めて投げやりになることもなく、必死に泥臭くしがみついていくことが大切です。
そうすると、必ず自身のスキルレベルが上がり、業務の見え方が変わってきます。
日々の業務の中で、どんな小さなことでも良いので達成感を感じられるようになれば、もう大丈夫。
それまでの過程において、本記事のアイデアが状況解決の一助になれば幸いです。