資格試験をオンライン受験ってどうなの?
会場がちょっと遠いから、オンラインで受けようと思ってるんだけど……
先日、Microsoft Azure Fundamentals(AZ-900)を自室からオンライン受験し、無事合格しました。
オンライン受験は初めてで、準備やチェックイン時にドタバタがあり、これからの資格試験は絶対に会場受験にしよう、と決めました。
本記事では、僕のオンライン試験におけるドタバタ劇をまとめました。
本記事が、資格試験をオンライン受験するか会場受験するのか、判断の一助になればと思います。
以下の経験に基づき、記事を書いています。
- SIer企業でシステムエンジニアとして勤務中。
- AZ-900をオンライン受験で合格。
- 二度とオンライン受験はしないと決めました。
オンライン受験を選んだ理由
今回、AZ-900の受験にあたりオンライン受験で申し込んだのは、完全に「なんとなく」です。
自室から資格受験って、なんか現代っぽいし、一回は経験してみよう、くらいの気持ちでした。
確かに会場までの移動費や遅刻といったリスクが無いので便利であった反面、以下のポイントが大変でした。
- 環境作り(部屋の模様替え)
- 機器の選定
- 当日の試験官とのやりとり
これらがうまくいかなければ、当然ながら試験失格の可能性があります。
僕は今回のオンライン受験で若干ヒヤッとしたので、次回以降はこれらの心配がない、会場受験を選択しようと思っています。
一般的なオンライン受験の流れ
参考までに、僕が受験した時のAZ-900のオンライン受験の流れは、以下のような感じでした。
- 試験に申し込み
- 受験予定パソコンでシステムテスト
- 試験開始30分前にパソコンでチェックイン
- スマホで本人確認
- スマホで試験環境の撮影
- 試験官とのカメラ&チャットでのやりとり
- 試験開始
- 回答完了後、結果が表示されて終了
他の資格試験も、おおよそ同じ流れかと思います。
Koki
ちなみに僕は、④本人確認、⑥試験官とのやりとり、でちょっとしたドタバタがありました。
オンライン受験に必要な環境
資格試験をオンライン受験するにあたり、以下の環境が必要です。
- 整った部屋
- 受験に必要なもの以外置かれていないデスク
- パソコン(ノートパソコン推奨)
- Webカメラ
- ヘッドセット
- スマートフォン
- 身分証明書
これらの環境が今すぐ無い場合、会場受験にしておくことが無難ですね。
整った部屋とデスク
まず、受験にあたっては、整理整頓された部屋が必須。
カンニング予防のため、以下のように部屋を整え、さらにチェックイン時に写真およびWebカメラ経由で、試験官に見せなければなりません。
- 極力物が少なく、試験のヒントに繋がるようなものが無い
- 他者が入退室しない(後ろを横切るとかも即アウト)
- 書棚が無いか、一定距離離れている
- テレビや受験画面以外のディスプレイ、タブレットや他パソコンなど、情報を表示できる機器が無い
- その他、試験の不正に繋がる懸念のあるものが無い
また、試験を受ける机の上もチェック対象です。
デスクトップパソコンの場合、机の上に置けるディスプレイは1枚のみ。
当然ながら、許可されたもの以外、例えば飲み物やメモ用紙、筆記具なども置いておくことはできません。
僕は普段はデスクトップで作業をするのですが、マルチディスプレイが条件に引っ掛かりそうだったので、前日に机の上からパソコン関連の機器をはじめ全てのものを取り除き、ノートパソコン1つのみを置いて受験しました。
ノートパソコン
受験のシステムテスト自体は、スペックを満たしていればデスクトップパソコンでもノートパソコンでもクリアできます。
しかし、不測の事態に備えるため、ノートパソコンでの受験がおすすめです。
僕はチェックイン時、Webカメラでデスク周りをWebカメラ経由で様々な角度から撮影するよう指示されました。
- 席から見た、前後左右
- 机上
- 少し離れた場所から、デスク全体
- デスクの下
- 着席予定のイス
- スマホおよびヘッドセットを置いた場所(事前にスマホとヘッドセットを見せ、離れたところに置くように指示された)
事前の受験要綱では、受験環境の確認はスマホでの撮影、とあったのですが……。
デスクトップパソコンの場合、僕の環境だとUSBケーブルで接続したWebカメラを使用したと思いますが、ケーブル長の関係で、指示された全ての撮影に対応できたとは限りません。
試験官に機器の状況を伝えれば考慮してもらえたとは思いますが、リスクは下げたほうがよいでしょう。
スマートフォン
チェックインプロセスでは、スマートフォンが必要です。
身分証明書の提示や、受験環境の確認では、スマートフォンを用いるためです。
スマートフォンは、できるだけ新しい機器を用意しておくほうがベターです。
偶然手元にあった旧iPhoneを大急ぎで引っ張り出し、そちらで認証することで事なきを得ました。
試験開始前のドタバタ体験談
参考までに、僕がオンライン受験を迎えるにあたって大変だったこと、トラブったことをまとめておきます。
これから試験のスケジュールを入れる方は、万一の場合、これらに問題なく対応できるかどうかをイメージの上で、申し込むことをおすすめします。
部屋作り難航
まず大変だったのは部屋の片づけです。
……普段から整理整頓しとけよ!、と突っ込まれそうですね。
もちろん僕は在宅勤務なので、仕事場でもあるデスク周りはできるだけ整えているのですが、受験環境づくりとなると、以下を満たさなければなりません。
- 極力物が少なく、試験のヒントに繋がるようなものが無い
- 他者が入退室しない(後ろを横切るとかも即アウト)
- 書棚が無いか、一定距離離れている
- テレビや受験画面以外のディスプレイ、タブレットや他パソコンなど、情報を表示できる機器が無い
- その他、試験の不正に繋がる懸念のあるものが無い
僕の場合、着色部に問題がありました。
それほど広くない部屋なので、わりと近い位置に本棚が。さらに、エンジニアなので技術書がデスク周りのあちこちに。
普段はマルチディスプレイで作業をしているので、机の上にあるモニターも完全にアウト。
趣味で持っているVRヘッドセットは……もしかしたら、手の届く範囲にあるとアウトになるのかな?
とにかく、部屋の配置を大幅に変える必要がありました。
最終的には机の位置を変えて、不要なものは別室に運び、パーテーションで区切って本棚が移り込まないようにしました。
正直、模様替えだけでドッと疲れました。
スマホのスペック不足
僕は普段使いしているスマホが、低スペックのAndroid端末だったんです。
チェックインプロセスでは、スマートフォンで身分証明書や受験環境を撮影、提出しなければなりません。
試験開始30分前のチェックイン可能時間になると、早速案内に従い、スマホのブラウザで専用ページにアクセス。
ブラウザからカメラが起動し、撮影画面に進むはずが……
何度やっても画面が真っ暗!!
スマホ端末の相性か、スペック不足か……
いずれにしても、ここを通過しなければ試験に進めません。
偶然手元にあった旧iPhoneを大急ぎで引っ張り出し、認証プロセスはそちらでクリアしました。
正直、予備端末が手元に無ければチェックイン不可でアウトだったかもしれません。
試験官が外国人、意思疎通がうまくいかず
チェックインプロセスでは試験官とのチャットメッセージでのやりとりがあります。
僕を担当していただいたのは、海外の方でした。
日本語でメッセージをいただけるのですが、うまくかみ合いません。
試験官
端末についているヘッドセットを取り外してください。
Koki
(USB接続だから、向こうから状況がわかるのか……?)
取り外しました。
試験官
声を出してください。
Koki
(え、さっきヘッドセット外したからマイク無いし無理だろ。。。)
先ほど指示の通りヘッドセットを外したため、マイクがありません。一時的に取り付けて発言すればいいですか?
試験官
ヘッドセットの取り付けは許可されていません。
もう、どうしろと……、という状況が続きました。
最終的には声が聞こえないので試験アプリの不具合の可能性がある、パソコンを再起動するように、と言われました。
一回目のチェックイントライは、ここで強制終了です。
アメリカの試験センターから電話
試験開始までの残り時間を気にしながら、パソコンを再起動していると、アメリカからの着信が!!
僕のチェックインプロセスが途中終了したことで、試験センターから状況確認の電話でした。
戦闘力5の英語力で、試験官の指示でパソコンを再起動中であること、この後急ぎ再度チェックインプロセスを行う予定であることを、何とか説明しました。
その撮影、ノートパソコンじゃなきゃ無理です
再度チャット画面に進むと、先ほどとは異なる試験官で一安心。
しかし、今度はチャットのライブカメラ経由で、試験環境を細かく撮影して見せるように指示がありました。
- 席から見た、前後左右
- 机上
- 少し離れた場所から、デスク全体
- デスクの下
- 着席予定のイス
- スマホおよびヘッドセットを置いた場所(事前にスマホとヘッドセットを見せ、離れたところに置くように指示された)
僕はノートパソコンで受験していたので、ノートパソコンごと抱えて様々な角度に向け、指示通りの撮影を行うことができました。
しかし、デスクトップパソコンの場合、USB接続のWebカメラのケーブルって、そこまで長くないですよね。
指示された撮影が機材の都合で難しい場合、どのような流れになるのかはとても気になりました。
流石に機器の都合であれば、説明すれば考慮はしてもらえるとは思いますが……
まとめ
この記事では、以下の内容をまとめました。
- 資格試験オンライン受験の流れ
- 必要な環境と注意点
- 二度とオンライン受験はしないと決めた、ドタバタ体験談
オンライン受験は確かに、会場までの移動費や遅刻といったリスクが無いので便利です。
しかし、僕の場合は事前準備に手間がかかり、また当日も試験開始前に思わぬトラブルでヒヤッとしたこともあり、次回からは遅刻と忘れ物をしなければ確実に受験できる、会場受験にしようと決めました。
これから資格試験に申し込む方は、よほど慣れているのでない限り、会場受験のほうが確実ですよ……!!