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次の悩みに答えます

やっとSIerに転職できたのに……
入社いきなり、プロジェクトに入るためのアサイン面接!?
そんなの聞いてないよ!!

SIer企業のエンジニアは、多くのメンバーとチームを組んでシステム開発を遂行する『プロジェクト』に参画して業務を行います。

プロジェクト参画までのプロセスは、会社によってさまざま。

自動的にプロジェクトに割り振られる場合もあるのですが、実は、プロジェクトマネージャーによるアサイン面接が実施され、内定を勝ち取らなければ参加を許可されない、というケースも多いのです。

これからスキルアップを目指していくエンジニアにとって、最初に配属されるプロジェクトは超重要。

今後のエンジニアライフを左右すると言っても過言ではありません。

この記事では、未経験からSIerに転職したエンジニアがアサイン面接を突破するために意識しておくべきことを、僕の実体験を含めながらまとめました。

この記事の信頼性

以下の経験に基づき、記事を書いています。

  • 30代未経験からSIerに転職
  • 入社初日に、アサイン面談の実施を告げられ頭真っ白に
  • 面接はボロボロでしたが、事前準備が功を奏し、プロジェクト参加を許可されました

なぜアサイン面接が行われるのか

プロジェクト参画にあたりアサイン面接が行われる理由は、プロジェクトマネージャー(以下PM)が、一緒に働く価値のある人材であるかどうかを見極めるためです。

PMは、メンバーの作業進捗やコストを管理し、期日までに予算内で成果物を完成させる、つまり会社に利益をもたらすのが使命である、プロジェクトの最重要ポジション。

PMの立場では、チームとして共に働き、品質とスケジュールを守る鍵であるプロジェクトメンバーは、当然ながら厳選したいもの。

スキルの低い人員が加われば、それだけ作業の遅れやミスによる後戻り作業が生じるリスクが増えます。

また、スキル不足でタスクを完成できず成果ゼロでも、人件費はそのプロジェクトに計上される、ということも忘れてはなりません。

スキルレベルの低いメンバーは、周囲に迷惑をかけたり、リソースやコストを圧迫する可能性があります。

そのため、面接を通してPMが候補者の実績や保有スキル、人柄や成長期待値をチェックし、プロジェクトの参画を許可する、という形が取られるのです。

未経験であっても無謀な難易度ではない

「そんなの、未経験者には無理ゲーだろ!」、と思われるかもしれません。

しかし、未経験者の初プロジェクトであっても、アサイン面接は無謀な難易度ではない、というのが僕の印象です。

なぜなら、PMはプロジェクトの成功とともに、会社組織の発展に尽くす責任もあるから。

優秀な人材だけを集めてチームを編成すれば、そのひとときはうまくいきます。

しかし、それだけでは後続が育たず、いずれ組織は衰退します。

PMのような責任ある立場の方は、会社の持続的な成長もミッションの一つのため、必ず伸びしろ、期待値を見込んだ育成メンバーもプロジェクトに加えます。

よって、システム開発の実業務が初めてであったとしても、業務に真摯に向き合う姿勢や、スキルアップへの意欲をアピールすれば、重要プロジェクトであっても十分内定を得られる可能性があります。

面接の流れ

一般的に、アサイン面接は、以下のようなフローで行われます。

アサイン面接の流れ
  • 候補者がこれまでの実績や保有スキルを含めて自己PR(3~5分程度)
  • PMがプロジェクトの概要や、求める人材について説明
  • プロジェクトで必要となるスキルや知識を持っているかチェック
  • 業務能力(コミュニケーション、協調性、問題解決能力 etc.)をチェック
  • 候補者からPMへの逆質問

面接の参加者は、候補者(記事を読んでいるあなた)と、PMは確定。

場合によってはさらに、候補者の上長や、プロジェクトのキーマンも加わり、2~5名程度で行われることが多いようです。

鬼門はスキルや知識のチェック

IT業界未経験からの転職エンジニアの場合、③のスキルや知識のチェックは、苦しい展開となることが予想されます。

なぜなら、開発現場での経験が無いため、実績を答えようがないからです。

僕はSIerに転職して初めてのアサイン面接の際、PMから以下のような質問を延々と受けました。

質問例
  • フレームワークを用いた開発経験は?
  • Node.js、Vue.js、宇宙語のような単語たち……、が必須だが、理解できるか?
  • スマホアプリの開発実績はあるか?
  • クラウドを用いた開発の経験年数は?

「それを用いた開発経験はございません……」

「現段階では知識が無く、これから学びます……」

「参考書で学んだことはありますが、実務で使用した経験はありません……」

このような情けない返答を、20回くらい連発しました。

Koki

あぁ……オワタ……

未経験エンジニアが意識すべきポイント

しかし、最終的にはなんと、散々だったその初めてのアサイン面接で合格をいただき、プロジェクトに参画することが決まりました。

そのプロジェクトでの経験のおかげで、その後の業務、スキルアップともに軌道に乗りつつあります。

僕が実際に意識して準備していたポイントも含め、未経験エンジニアでもプロジェクトの内定を勝ち取るためのアイデアを紹介します。

顧客企業についてリサーチ(転職活動のつもりで)

アサイン面接が決まった時点で、どの企業がお客様となるプロジェクトなのか、という情報は教えてもらえるはずです。

その企業について、転職の選考を受ける、くらいの気持ちで、入念にリサーチしておくべきです。

リサーチのポイント
  • その企業の事業内容
  • 今後の展望
  • 業界内での位置づけ、シェア率
  • その企業および業界全体の、現状における課題

特に意識すべきは、『今後の展望』と『課題』です。

なぜなら、プロジェクトの開発案件は、これらに関連している可能性が高いからです。

自分の経験を棚卸し

面接中では、これまでの実績を含めて自己PRをする機会が多々あります。

そこで、自分のこれまでの業務経験を全て棚卸しし、すぐに話題として取り出せるように、整理しておくべきです。

システム開発の経験があるに越したことはありませんが、未経験からの転職エンジニアは基本的に無いはず。

そこで、これまでの業務経験から、プロジェクトの貢献に活かせそうな項目を洗い出ししておきます。

たとえば
  • 業務案件のチームリーダーを務めた
  • 社外の技術交流会でプレゼンをした
  • 新企画を提案し、〇〇の成果をあげた

面接の中で、プロジェクトの求める業務経験や、必須スキルを保有しているか確認するための質疑があります。

システム開発の実経験が無いというハンディキャップは、そこで自分の経験を根拠とし、プロジェクトへの貢献を予感させるアピールをすることで埋め合わせしていくしかありません。

システム開発のフローを理解

システム開発をどのような手法で進めるのかはプロジェクトにより異なるのですが、システム開発の流れや開発手法に関しては、いくつかの共通概念があります。

例えば、開発の流れは以下のように進みます。

要求分析→要件定義→基本設計→詳細設計→開発・実装→単体テスト→結合テスト→システムテスト→受入テスト

また、開発手法としては、以下の2つが有名です。

  • ウォーターフォール開発
  • アジャイル開発

これらがどういった意味であり、どのような作業が行われるのかは、頭の中でイメージできるようにしておきます。

厳しいかもしれませんが、これらの用語が質問で出た際、「どういう意味でしょうか……?」、となった時点で、その面接はアウトです。

これらはシステム開発における基本概念のため、知識が無ければチームの足を引っ張るのは明白だからです。

システム開発の入門書籍でこれらが整理されている書籍はたくさんあるので、必ず一冊は目を通しておきましょう。

Koki

個人的なおすすめは、以下の書籍です!

IT業界のトレンドを把握

システム開発の世界は、技術の発達や移り変わりに伴い、その時々のトレンドがあります。

2023年現在でいうろ、以下のようなところでしょうか。

2023年のトレンド
  • クラウド
  • AI
  • エッジコンピューティング
  • IoT

最先端のプロジェクトにアサインする場合、これらを活用した業務となる可能性が高いため、事前に概要だけでも把握しておくべきです。

今後間違いなく必須になる知識のため、学んでおいて損はありません。

最初のプロジェクトが重要である理由

IT業界のエンジニアにとって、最初に配属されるプロジェクトは超重要です。

なぜなら、良いスタートを切ることで、プラスのループが期待できるからです。

最初に良いプロジェクトに入る
→そこで大きな経験値を得られる
→経験が評価され、次のプロジェクトも良いものに参画できる
→このサイクルの繰り返し

一度プロジェクトに参画すると、数か月、場合によっては数年単位でその案件に携わることになります。

経験の浅いエンジニアの場合、その一つの案件に専従で取り組む、という場合がほとんどです。

通常、エンジニアにとって、最も多くの時間と熱量を費やして取り組むのは、日々の業務案件のはずです。

よって、実業務は最大のスキルアップチャンスであり、どのようなプロジェクトでスタートできるかは、今後のエンジニア人生を左右する可能性すらある、重要なポイントなのです。

比較項目良いプロジェクトイマイチなプロジェクト
参画難易度希望者が多く、アサイン面接の候補者が多い面談の倍率が低い、面談自体が無い
特徴・プロジェクト規模や契約金額が大きい
・実力のある社員が参画している
・規模が小さい
・二次請け、三次請けである
周囲の人員スキルレベル、意欲が高いそうでないメンバーもいるかも
得られる経験値モダンな技術に触れ、エンジニアとして大きくレベルアップトレンドではない技術がメインの場合も……
次のプロジェクト経験が評価され、良いプロジェクトを勧められる最新スキルの経験値が貯まらず、ステップアップが難しい

まとめ:アサイン面接はチャンス、全力で臨むべき

この記事では、未経験エンジニアの最初の壁となるかもしれない、プロジェクトへのアサイン面接について解説してきました。

この記事のまとめ
  • プロジェクトに参画するための面接が行われる可能性あり
  • 未経験であっても、アピール次第で合格を得られる
  • 良いプロジェクトを勝ち取ってのスタートダッシュが重要

未経験の転職エンジニアにとって、初めてのプロジェクト配属前は、「ついていけるだろうか……」「スキル不足で白い目で見られないだろうか……」と、不安とプレッシャーでブルーになりがちな時期。

そんな時期にいきなり「参画可否を判断するための面接を行います」と言われると、面食らってしまいますよね。

しかし、これは考え方によっては大きなチャンス。

機械的に割り振られるという受け身の姿勢ではなく、アピールの場を設けてプロジェクトへの適性を判断していけるのですから、配属後のミスマッチのリスクを下げることができるのです。

また、良いプロジェクトへの参画を勝ち取ることができれば、実務を通して大きくスキルアップでき、エンジニアとしてのスタートダッシュを決めることができます。

もし入社後にアサイン面接の案内があれば、入社選考と同じくらいの熱量で入念に準備し、どのような結果となっても後悔の残らないようにしてくださいね!